「生成AIパスポートって最近よく聞くけど、ITパスポートと何が違うの?」「どっちを先に取るべき?」——名前が似ている2つの資格を、ちゃんと整理しておきましょう。
こんにちは、現役ITエンジニアのごんちゃんです(基本情報技術者 合格)。先にお断りすると、私はこの試験の取得者ではないので、公式情報の整理と、エンジニアから見た位置づけに徹します。結論から言うと、この2つは競合しません。目的がまったく違う資格です。
名前は似ていますが、片方は国家試験、もう片方は民間資格。狙う価値も使いどころも別物です。
結論
- 生成AIパスポートは民間資格(GUGA主催)。60分60問・オンライン受験・11,000円
- 合格率はおおむね8割前後で、難易度は高くない。累計受験者は11万名超と伸びている
- IT全般の土台がほしいならITパスポート(国家試験)が先。生成AIの実務対応を示したいならこちら
- IPA試験ではないので、2027年の休止の影響を受けない=休止期間中も受けられる
生成AIパスポートの基本情報
まず事実から整理します。すべて主催団体である一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)の公表情報です。
| 主催 | 一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA) |
| 種別 | 民間資格 |
| 受験料 | 一般 11,000円(税込)/学生 5,500円(税込) |
| 試験時間・問題数 | 60分・60問 |
| 受験形式 | オンライン(IBT方式)。PC・スマホ・タブレットから受験可 |
| 受験資格 | 制限なし(誰でも受けられる) |
| 合格率 | おおむね8割前後(2026年6月試験は79.90%) |
| 開催回数 | 2026年より年5回に拡大 |
※2026年7月時点でGUGA公式が公表している情報です。変更される場合があるため、申し込み前に必ず公式サイトでご確認ください。
注目したいのは受験者数の伸びです。累計受験者数は11万名を突破(2026年6月時点で115,062名)し、1回の試験で2万人以上が受けることもある規模になっています。生成AIを業務で使う企業が増え、「使えること」を示す物差しが求められているという背景がうかがえます。
ITパスポートとの違いを整理する
名前が似ているので混同されがちですが、この2つはまったく別の資格です。決定的な違いは3つあります。
| ITパスポート | 生成AIパスポート | |
|---|---|---|
| 種別 | 国家試験(IPA) | 民間資格(GUGA) |
| 範囲 | IT全般(経営・技術・管理) | 生成AIに特化 |
| 受験料 | 7,500円(税込) | 11,000円(税込) |
| 受験方式 | 会場でCBT(通年) | オンライン(IBT)・年5回 |
| 2027年の休止 | 休止対象 | 影響なし |
| 向く人 | ITの土台を作りたい・就職や社内評価で使いたい | 生成AIを業務で使う立場を示したい |
いちばん大きいのは国家試験か民間資格かという違いです。履歴書や社内評価での通用度・知名度では、国家試験であるITパスポートに分があります。一方で生成AIパスポートはテーマが尖っているぶん、「AIを業務で使う人」という文脈では意味を持ちます。
現場で生成AIを使っていて思うのは、技術そのものより「使ってはいけない場面を知っているか」が重要だということ。社外秘を入力してしまう、生成物をそのまま信じる——事故はたいていここで起きます。生成AIパスポートがリスクや法務の領域を扱うのは、実務的に理にかなっています。
どっちを先に取るべき?
迷ったときの判断軸はシンプルです。
→ ITパスポートが先(国家試験で通用度が高い。しかも2027年1月以降は休止予定なので年内が一区切り)
→ 生成AIパスポート(テーマ特化。オンラインで受けられて手軽)
→ 生成AIパスポートは受けられる(IPA試験ではないため影響なし)
正直に言えば、IT未経験の方がまず1つ取るなら、私はITパスポートをすすめます。国家試験としての通用度に加え、生成AIパスポートが扱う内容の土台(情報セキュリティや法務の基礎)も学べるからです。ITパスポートの学習内容は文系ゼロからのITパスポート独学法で解説しています。
ただし、すでにITの基礎がある人・仕事で生成AIを触っている人にとっては、生成AIパスポートのほうが実務に直結します。両方取るという選択も、範囲が重ならないので無駄になりません。
2027年の「IT試験の空白」を埋める選択肢として
この資格が今あらためて注目される理由が、もうひとつあります。ITパスポート・基本情報・情報セキュリティマネジメントは2027年1月以降に一時休止が予定されているのに対し、生成AIパスポートはIPAの試験ではないため、休止の影響を受けません。
つまり「IT系で何か勉強を続けたいのに、受けられる試験がない」という休止期間の空白を埋める選択肢になります。同じく休止対象外の応用情報技術者試験や、他団体の簿記・FPと並ぶ「受け皿」として考えると、位置づけがはっきりします(休止中に何を勉強すべきか)。
もっとも、年内ならITパスポートも受けられます。「休止前に国家資格を取り、休止期間に生成AIパスポートへ」という順番なら、学びを切らさず両方取れます(今から年内合格に間に合う?逆算ガイド)。
よくある質問
Q難易度は高いですか?▼
合格率はおおむね8割前後で推移しており(2026年6月試験は79.90%)、極端に難しい試験ではありません。ただし出題範囲は公式シラバスで定められているので、生成AIを日常的に使っている人でも、法務やリスクの分野は対策が必要です。
Q会場に行かずに受けられますか?▼
はい。オンライン(IBT方式)で実施され、パソコン・スマートフォン・タブレットから受験できます。会場予約が不要なのは、ITパスポート(会場でのCBT)と比べたときの手軽さです。ただし開催は年5回(2026年より拡大)なので、日程は事前に確認してください。
Q履歴書に書けますか?▼
書けます。ただし国家試験であるITパスポートと比べると、民間資格である点は理解しておきましょう。「生成AIを業務で扱う素養がある」ことを示す材料として、職種や業界によって評価のされ方が変わります。
Q2027年のIT試験休止の影響は受けますか?▼
受けません。休止が予定されているのはIPAのITパスポート・基本情報・情報セキュリティマネジメントです。生成AIパスポートは民間団体(GUGA)の試験なので、休止期間中も通常どおり受験できる見込みです。
まとめ
この記事のまとめ
- 生成AIパスポートは民間資格。60分60問・オンライン受験・11,000円・合格率8割前後
- ITパスポート(国家試験・IT全般)とは目的が別。競合しないので両方取る選択もあり
- IPA試験ではないため2027年の休止の影響なし=休止期間の受け皿になる
※受験料・試験概要・合格率は2026年7月時点でGUGA公式が公表している情報に基づきます。ITパスポートの受験料は7,500円(税込)。いずれも変更される場合があるため、申し込み前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。
