去年の情報と今年の情報が混ざって出てくるので、どれが今の範囲なのか分かりにくいですよね。
結論からいうと、2026年10月試験までは第4版、2027年2月試験からは新しいシラバスです。第4版で増えたのは最新モデル・RAG・AIエージェント・AI新法の4つでした。2027年2月からはそこがさらに組み替えられます。
この記事では、2027年2月からの変更点、第4版で増えた範囲、古い教材を持っている人の対処を紹介します。
増えたのは、まさにいま仕事で使われているものばかりです。暗記より「どこまで任せられるか」で読むと入ってきます。
2027年2月試験から、もう一度大きく改訂されます
生成AI活用普及協会(GUGA)は2026年10月1日に、シラバスを大幅に改訂すると発表しました。適用は2027年2月開催の試験からです。2026年10月試験までは、これまでどおり第4版の範囲で出題されます。なお2027年2月試験の申込は、すでに2026年10月1日に始まっています。
協会が挙げた変更点は3つです。前後で何が変わるのかを並べます。
| 変わるところ | これまで(第4版) | 2027年2月試験から |
|---|---|---|
| AIエージェント | RAGとMCP(モデルコンテキストプロトコル)を範囲に追加した段階 | 章立てを組み替えて拡充。事例・リスク・安全に使うための原則まで。コンテキストエンジニアリングとプロンプトインジェクションも追加 |
| リスクと倫理 | 「情報リテラシー・基本理念とAI社会原則」という章 | 「生成AIのリスク予防・AI倫理・ガバナンス」に改称して大幅拡充。代表的なリスク、利用者の判断と責任、組織のAIガバナンスを追加 |
| 業務での活用 | 活用の考え方が中心 | マーケティング、クリエイティブ制作、データ分析、アプリ開発など、業務別の活用方法を追加 |
方向としては、知識を覚える試験から、業務で安全に使えるかを問う試験に寄っています。AIエージェントが独立した扱いになり、リスクとガバナンスの章が太くなるので、用語を暗記するだけでは届きにくくなります。
業務でAIを使っていると、詰まるのは精度より運用側です。誰が確認して、どこまで任せるか。新しい章立ては、そこを聞きに来ているように見えます。
2026年10月試験までは第4版が範囲です
第4版は2025年10月1日に告知されたもので、2026年2月試験から適用されています。2026年10月試験までに受けるなら、範囲はこの第4版です。
いま申し込める回の日程も確認しておきます。
| 区分 | 時期 |
|---|---|
| 申込 | 受験月の2ヶ月前の1日から前月末まで(10月試験なら8月1日〜9月30日)。ただし2月試験だけは前年10月1日から1月31日まで |
| 受験期間 | 受験月の1日から末日まで(10月試験なら10月1日〜10月31日) |
| 試験 | 60問・60分、受験料は一般11,000円/学生5,500円(税込) |
日程の決め方は生成AIパスポートの試験日にまとめています。
増えたのはこの4つ
告知に書かれている追加・更新は4つです。公式の表記と、受験者としてやることを並べます。
| 追加・更新された項目 | 公式の書き方 | 受験者がやること |
|---|---|---|
| 最新モデル・ツール | ChatGPT(GPT-o1、GPT-o3、GPT-o4、GPT-4.1、GPT-5、Operator、Codex、Image Generation)、Gemini、Claude、Copilot、画像生成AI、動画生成AI | 名前と用途を結びつけて覚える |
| RAG | RAG(Retrieval-Augmented Generation)の歴史や仕組み、ユースケースに関する項目 | 「社内文書を読ませる仕組み」として理解する |
| AIエージェント | AIエージェントに関する概要や仕組み、ツール例などの項目 | 生成AIとの違いを言えるようにする |
| 法制度 | 2025年3月28日に改訂された「AI事業者ガイドライン(第1.1版)」に合わせた内容、2025年6月4日に公布された「AI新法(人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律)」 | 名称と公布日、何を定めた法律かを押さえる |
モデル名が並ぶと身構えますが、問われ方は「どれが何をするものか」までです。細かい性能比較まで覚える必要はありません。
RAGとAIエージェントは、何を聞かれるのか
RAGは、手元の資料をAIに読ませてから答えさせる仕組みです。社内規程やマニュアルのように、AIが学習していない情報を扱うときに使います。押さえどころは3つです。
質問に答える前に、元の資料を検索する順番になっている
新しい資料を足せば、そのぶん答えられる範囲が広がる
RAGにすれば正確になる、という理解だと足をすくわれる
3つ目が実務ではいちばん重要です。出どころの資料を管理するところまでが仕事になります。
AIエージェントは、指示を受けて複数の手順を自分で進めるAIです。1回の質問に1回答えるチャットとの違いは、途中の判断をどこまで任せるかにあります。どこで人が確認するかを決められるかどうかが、導入の分かれ目になります。
試験でこの2つが問われる理由も、ここにあります。用語を知っているかではなく、任せていい範囲を判断できるかが、扱う側に必要な力だからです。
古い教材を持っている人はどうするか
改訂前の版で勉強していた場合、判断の基準はシンプルです。第4版に対応しているかを表紙と奥付で確認し、対応していなければ、追加された4項目だけを別で押さえるか、買い直すかを決めます。
公式テキストは第4版が販売されています。価格は1,980円(税込)で、公式オンラインショップ限定の製本版です。
市販のテキストと問題集は、紛らわしい書名の本が並んでいます。見分け方は生成AIパスポートのテキストはどれ?にまとめました。
※価格は2026年9月時点の調査によるものです。変動する場合があるので購入時は販売ページでご確認ください。
注意点:公式が出していない情報もあります
改訂そのものは公表されていますが、受験者として気をつける点もあります。
勉強時間の逆算のしかたは生成AIパスポートの勉強時間にまとめています。
すでに合格している人は「更新テスト」があります
改訂に合わせて、有資格者向けの資格更新テストが用意されました。内容は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 生成AIパスポート有資格者 |
| 形式 | eラーニング+チェックテスト(IBT方式)。動画視聴3時間程度+10問(15分) |
| 受講費用 | 6,600円(税込)、学生は3,300円(税込) |
| 合格後 | 新しいオープンバッジが発行される |
| 開始 | 2027年2月1日 |
| 申込期間 | 2026年10月1日〜2027年5月31日 |
ここで大事なのは、資格そのものは無期限で、更新は任意だという点です。受けなくても資格は失効しません。新しいシラバスに合わせた内容にリニューアルされ、動画は2時間程度から3時間程度に増えました。更新テストの費用と、受けたほうがいい人は生成AIパスポートの更新テストにまとめました。
合格後に届くものはAI資格に受かったら何が届く?にまとめています。
よくある質問
Qいま受ける試験は、第4版と第3版のどちらの範囲ですか?▼
2026年2月開催の試験から改訂後の範囲が適用されています。これから受ける回は第4版が前提です。
QRAGやAIエージェントは、どこまで細かく問われますか?▼
告知では、RAGは歴史・仕組み・ユースケース、AIエージェントは概要・仕組み・ツール例が範囲とされています。各項目の深さは公式のシラバスPDFで確認してください。
Q第3版のテキストで勉強していました。買い直しですか?▼
追加された4項目(最新モデル・RAG・AIエージェント・法制度)が抜けているので、そこを別で補うか、第4版対応の教材に切り替える必要があります。
Q2027年2月の試験を受けます。いま第4版で勉強して大丈夫ですか?▼
土台になる範囲は共通なので、いま第4版で進めた分が無駄になることはありません。ただしAIエージェントとリスク・ガバナンスの章は組み替えられるため、直前は新シラバス対応のテキストで埋める必要があります。2026年10月試験で受けきってしまうほうが、教材を買い替えずに済みます。
Q更新テストを受けないと、資格は無効になりますか?▼
なりません。資格は無期限で、更新テストの受講は任意です。合格すると新しいオープンバッジが発行されます。
まとめ
まとめ:生成AIパスポートは2026年2月試験からシラバスが改訂され、いま受ける回は第4版が前提です。増えたのは最新モデル・RAG・AIエージェント・AI新法の4つ。古い教材を使っている場合は、この4項目が入っているかを目次で確認してください。すでに合格している人向けの更新テストは任意で、資格は無期限です。
