何点で受かるのかが分からないと、勉強をどこで止めればいいのか決まりませんよね。
結論からいうと、科目Aと科目Bのそれぞれに基準点があり、どちらも100点満点で60点です。つまり片方が満点でも、もう片方が59点なら届きません。
この記事では、基準点の数字、両方に基準があることの意味、6割をどう読むかを紹介します。
6割、と覚えるのは正しいです。ただし「どちらも6割」である点が効いてきます。
基準点は科目ごとに60点です
この試験の合格基準は、試験区分の案内ページを見ても出てきません。載っているのは試験要綱という別の資料で、科目別の表になっています。
| 科目 | 満点 | 基準点 |
|---|---|---|
| 科目A | 100点 | 60点 |
| 科目B | 100点 | 60点 |
科目ごとに基準点が設けられているのが、この試験のいちばん大事な仕様です。合計点で判定する形ではありません。
片方が満点でも落ちます
科目ごとに基準点があると何が起きるか、具体的に見ます。
| 科目Aの得点 | 科目Bの得点 | 結果 |
|---|---|---|
| 100点 | 59点 | 不合格 |
| 59点 | 100点 | 不合格 |
| 60点 | 60点 | 合格 |
| 85点 | 62点 | 合格 |
上の2つが、合計で6割を超えていても不合格になる例です。100点と59点でも、59点と100点でも落ちます。足し算で考えると見落とします。
この仕様は勉強の配分に直接効きます。得意な科目を伸ばして苦手を埋める、という考え方が使えません。どちらも60点に乗せる必要があります。
科目Bは記述式で負担が大きいので、後回しにしてしまう人が多くいます。対策は応用情報の記述式(科目B)対策にまとめました。
「6割」をどう読むか
6割と聞くと余裕があるように感じますが、科目の性格で意味が変わります。
| 科目A | 科目B | |
|---|---|---|
| 試験時間 | 150分 | 150分 |
| 出題数 | 80問(全問解答) | 11問から5問を選んで解答 |
| 出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) | 記述式 |
| 6割の意味 | 80問のうち48問前後 | 5問のうち3問前後をしっかり書く |
科目Aは四肢択一が80問なので、分からない問題でも4分の1は当たります。6割を目指すなら、確実に取れる問題を増やす形で届きます。
科目Bは違います。11問から5問を選んで記述する形なので、選んだ問題で部分点を積む勝負になります。5問のうち1問を白紙にすると、残り4問で挽回しなければなりません。
つまり同じ6割でも、科目Aは「広く拾う」、科目Bは「選んだ問題を取りこぼさない」という違いがあります。
何点を目標にして勉強するか
基準点が60点だからといって、60点を目標にするのは危ないです。ここは少し踏み込んで書きます。
| 目標の置き方 | 起きやすいこと |
|---|---|
| 60点ちょうどを狙う | 本番の出来のばらつきで下に振れると届かない |
| 70点を狙う | 10点分の余裕が、苦手分野1つぶんを吸収する |
| 満点を狙う | 時間がかかりすぎて、もう一方の科目に回せない |
現実的なのは70点を狙う形です。10点の余裕があれば、本番で崩れても60点に残ります。本番は会場の環境や問題の相性で上下するので、ぴったりを狙うと運次第になります。
逆に満点を狙うのも効率が悪いです。この試験は科目が2つあって、どちらも60点が必要です。片方に時間をかけすぎると、もう片方が間に合いません。配点は科目間で動かせないので、両方を70点に乗せるのがいちばん安全な形になります。
過去問を解いていて科目Aが安定して70点を超えるようになったら、残りの時間は科目Bに回す。そういう切り替えの基準としても、70点という線は使えます。
どちらを先に仕上げるか
両方に基準点があるので、順番を決める必要があります。
私は普段、QAエンジニアとして働きながら、未経験のメンバーを見てきました。その経験から言うと、先に手をつけるべきは科目Bのほうです。
理由は、科目Bは伸びるまでに時間がかかるからです。記述式は、知識があっても書けるとは限りません。言葉にする練習そのものに時間が必要で、直前に詰めても形になりません。
一方の科目Aは、最後の数週間でも点が動きます。四肢択一なので、過去問を回して覚え直すだけで伸びます。だから配分としては、科目Bを早く始めて、科目Aを後半に寄せるほうが安全です。
逆の順番でやると、科目Aは仕上がったのに科目Bで届かない、という形になりやすいです。基準点が科目ごとにある試験では、これがそのまま不合格につながります。
進め方の目安は応用情報の独学スケジュール、科目Aの攻略は応用情報の科目A対策に書きました。
CBTになっても基準点は変わりません
2026年度から応用情報はCBT方式に移りました。ここで基準が変わったのか、という疑問が出ます。
IPAは、CBT方式での実施について「出題形式(多肢選択式・記述式・論述式)、出題数及び試験時間も同様に変更はありません」としています。採点方式や配点が変わるという記載も見当たりませんでした。
つまり方式が変わっただけで、受かるために必要な点は同じです。科目Aは80問150分、科目Bは11問から5問を選んで150分という形も変わりません。
変わったのは実施の仕組みです。科目Aと科目Bは実施期間を分けて実施され、申込のときに「科目A群」と「科目B群」を同時に予約する形になります。2つの科目を別の日に受けることになるので、日程の組み方は以前と変わります。
| 申込受付 | 科目A試験 | 科目B試験 | |
|---|---|---|---|
| 前期 | 2026年10月6日(火)10時〜11月7日(土)17時 | 2026年10月28日(水)〜11月10日(火) | 2026年11月24日(火)〜12月6日(日) |
| 後期 | 2027年1月27日(水)〜2月16日(火) | 2027年2月6日(土)〜2月19日(金) | 2027年3月3日(水)〜3月15日(月) |
注目したいのは科目Aと科目Bのあいだが約2週間空く点です。前期なら科目Aが11月10日まで、科目Bは11月24日からです。
この空きは使えます。科目Aを受けた手応えを見てから、科目Bの残り2週間の使い方を変えられるからです。以前の一斉試験では同じ日に両方受けていたので、こういう調整はできませんでした。
CBT化で何が変わったのかは応用情報はCBTでどう変わる?、申込の仕組みは応用情報の申し込みはいつ?にまとめています。
休止の対象外という点も効きます
もうひとつ、2026年に限って知っておきたいことがあります。
ITパスポート・情報セキュリティマネジメント・基本情報技術者の3試験は、2026年12月28日以降に一時休止の予定です。一方で応用情報は休止の対象外です。
つまり2027年に入っても受けられます。基準点に届くまで時間がかかる試験なので、期限に追われずに準備できるのは利点になります。
注意点として、休止するのは下位の試験です。基本情報を経由してから応用情報に進む計画は、年内に基本情報を受ける必要があります。経由せずに応用情報から受けることもできるので、そこは選べます。
休止しない理由と日程は応用情報はなくなるの?、基本情報との難易度差は応用情報は難しい?で比べました。
よくある質問
Q応用情報技術者試験は何割で合格できますか?▼
6割です。IPAの試験要綱には、科目Aと科目Bのどちらも満点100点・基準点60点と記載されています。ただし科目ごとに基準があるので、合計で6割ではなく、それぞれで6割が必要です。
Q科目Aだけ高得点でも合格できますか?▼
できません。基準点は科目ごとに設けられているので、科目Bが基準点に届かなければ不合格になります。逆も同じで、どちらか一方だけでは合格になりません。
Q合格基準はIPAのどこに書かれていますか?▼
試験区分の案内ページではなく、試験要綱に記載されています。2026年10月の試験から適用される試験要綱Ver.5.6では、科目A・科目Bとも満点100点・基準点60点となっています。
QCBTになって合格基準は変わりましたか?▼
IPAは「出題形式、出題数及び試験時間も同様に変更はありません」としています。採点方式や配点についても変更があるという記載は見当たりませんでした。
まとめ
- 基準点は科目A・科目Bともに100点満点で60点です
- 科目ごとに基準点があります。片方が高くても届きません
- 合計で6割ではなく、それぞれで6割という読み方になります
- 出典は試験要綱です。試験区分の案内ページには載っていません
科目Aの攻略は応用情報の科目A対策へ。記述式の書き方は応用情報の記述式(科目B)対策、教材は応用情報の参考書おすすめ4選にまとめました。
