公式の過去問は公開されていません。「過去問」と書かれた問題集は、すべて模擬問題です。
代わりに使うべきなのは公式のシラバス。ただし改訂されているので、古い問題集には注意が必要です。
「生成AIパスポート 過去問」で検索すると、無料の問題集サイトやアプリがたくさん出てきます。でもその前に、知っておいたほうがいいことがあります。
先に結論です。生成AIパスポート試験の過去問は、公式には公開されていません。だから世の中にある「過去問」と名のついた問題集は、実際に出た問題ではなく、出題範囲に沿って作られた模擬問題です。ここを勘違いすると、対策の組み方を間違えます。
こんにちは、ごんちゃんです。QAエンジニアとして、AIを業務に取り入れる仕事をしています。公式情報を整理したうえで、実務の視点から何をやるべきか書きます。
先に断っておくと、私はこの試験を受けていません。だから「実際に出た問題」の話は書けません。書くのは公式情報の整理と、範囲の評価です。
結論:公式の過去問はありません
実施団体である生成AI活用普及協会(GUGA)の公式サイトを確認しても、過去問題を公開しているという記載はありません。IPAの情報処理技術者試験のように「過去の試験問題をPDFで公開」という運用ではないのです。
もう1つの根拠があります。公認の問題集の説明そのものに「実際の試験(非公開)に準じた模擬問題」と書かれていることです。公認教材が「非公開」と明記しているのですから、外部に本物の過去問が出回っているはずがありません。
検索すると「生成AIパスポート 過去問◯◯問」「過去問道場」といったサイトが並びます。それらは実際に出題された問題ではなく、出題範囲をもとに作られた模擬問題です。役に立たないという意味ではありません。ただ「本物の過去問を解いているつもり」で安心してしまうのが危ないということです。なお受験にあたっての禁止事項は団体の規約に定められているので、申し込み時に必ずご確認ください。
代わりに使うべきなのは「シラバス」です
過去問が無いかわりに、GUGAはシラバス(出題範囲)をPDFで公開しています。これが唯一の公式な「何が出るか」の情報源です。
そして、ここがいちばん大事な注意点です。
| シラバスの版 | 対象 |
|---|---|
| 新しい版 | 2026年2月試験以降 |
| 旧版 | 2025年10月試験まで |
出典:生成AI活用普及協会(GUGA)の試験概要ページ。シラバスは改訂されることがあるので、受験する回に対応した版を必ず公式でご確認ください。
シラバスが改訂されている、ということは——出回っている問題集にも「古いシラバスで作られたもの」が混ざっているということです。無料の問題集サイトやアプリは更新されているとは限りません。
- 最初にシラバスをダウンロードして、目次だけ眺める(何が範囲かを知る)
- 問題集を解く。ただし「どのシラバスに対応しているか」を必ず確認
- シラバスに載っているのに問題集で見かけない項目を、自分で埋める
この「版のズレに気をつける」考え方は、テキスト選びでも同じです。生成AIパスポートは紛らわしい書名の本が複数あるので、テキストの選び方の記事もあわせて読んでおくと事故を防げます。
試験の形から逆算する:60分で60問
問題集をどう使うかは、試験の形で決まります。公式の実施要項です。
| 試験時間 | 60分間 |
| 問題数 | 60問 → 1問あたり1分 |
| 出題形式 | 四肢択一式(一部複数選択を含む) |
| 試験方式 | オンライン(IBT方式)。パソコン・スマートフォン・タブレットから受験可能 |
| 受験料 | 11,000円(税込)※学生は5,500円(税込) |
| 試験日程 | 年5回(2月・4月・6月・8月・10月) |
出典:生成AI活用普及協会(GUGA)の試験概要。受験料・日程は変更されることがあるので、申し込み前に必ず公式でご確認ください。
ここから2つ言えます。
1つ目。1問1分なので、迷う余裕はありません。模擬問題を解くときも、時間を測って1問1分で切る練習をしてください。ゆっくり考えて正解しても、本番では通用しません。
2つ目。四肢択一だけでなく「一部複数選択」が含まれます。ここは見落としやすいところです。複数選択は、部分的に合っていても得点にならない形式が一般的なので、四択のつもりで臨むと事故ります。使う問題集が複数選択問題を含んでいるかも確認しておくと安心です。
AIを仕事で使う側から見た、この試験の勉強のコツ
私はQAとして、AIを業務に取り入れる仕事をしています。その立場から1つだけ書いておきます。
この試験でいちばん実務に直結するのは、AIの仕組みではなく「リスクと権利」の部分です。生成AIを仕事に入れようとすると、必ず「この情報を入れていいのか」「出てきたものを使っていいのか」で止まります。技術ではなく、そこが壁になります。
問題集を解くとき、技術の章はスピード重視、リスク・法倫理の章はゆっくりで進めるのがおすすめです。技術の用語は覚えれば終わりますが、リスクの判断は「なぜそうなるか」まで分かっていないと実務で使えません。試験のためだけなら暗記で足りますが、仕事で使う気があるなら、ここだけは理由まで押さえておくと後で効きます。私が現場で毎回止まるのは、まさにこの部分です。
独学で進めるか、講義で通すかの判断は独学で受かるかを整理した記事にまとめています。試験そのものの位置づけは生成AIパスポートとはの記事へ。
なお、問題集を回すより講義でまとめて通したいという方には、こういう選択肢もあります。
受験料が11,000円で、講座もほぼ同額です。つまり「講座を足すと費用が倍になる」ということ。無料の模擬問題サイトが複数あるので、まずそれで数問解いてみて、自力で進められそうなら講座は不要だと思います。判断材料は「シラバスの目次を見て、知らない言葉がどれくらいあるか」の1点です。
※価格・販売期間は2026年8月時点の調査によるものです。変動する場合があるので、申し込み前に必ず公式ページでご確認ください。当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しており、リンクから申し込みがあった場合に紹介料を受け取ることがあります。
よくある質問
Q生成AIパスポートの過去問はどこで見られますか?▼
公式には公開されていません。実施団体のサイトに過去問題を公開している記載はなく、公認の問題集にも「実際の試験(非公開)に準じた模擬問題」と書かれています。検索して出てくる「過去問」を名乗る問題集は、実際に出題された問題ではなく、出題範囲をもとに作られた模擬問題です。
Q過去問が無いなら、何を基準に勉強すればいいですか?▼
公式が公開しているシラバス(出題範囲)です。過去問が無い試験では、これが唯一の公式な「何が出るか」の情報源になります。まずシラバスをダウンロードして目次を眺め、範囲を把握してから問題集に入ってください。シラバスに載っているのに問題集で見かけない項目は、自分で埋める必要があります。
Q無料の問題集サイトは使っても大丈夫ですか?▼
使って問題ありませんが、1つ確認してください。どのシラバスに対応しているかです。生成AIパスポートのシラバスは改訂されており、2026年2月試験以降版と2025年10月試験までの旧版があります。無料サイトやアプリは更新されているとは限らないため、古い範囲のまま覚えてしまうおそれがあります。
Q問題を解くときに気をつけることはありますか?▼
2つあります。1つは時間です。試験は60分で60問なので1問あたり1分しかありません。模擬問題を解くときも時間を測って1分で切る練習をしてください。もう1つは形式です。四肢択一式ですが一部に複数選択が含まれます。四択のつもりで臨むと戸惑うので、使う問題集が複数選択を含んでいるかも見ておくと安心です。
Qどの分野を重点的にやるべきですか?▼
試験に受かるだけなら全分野を均等でよいと思います。ただし仕事で生成AIを使う予定があるなら、リスクや権利にかかわる部分は理由まで押さえておくことをおすすめします。実務で生成AIを入れようとすると、技術ではなく「この情報を入れていいのか」「出てきたものを使っていいのか」で止まるためです。技術の用語は覚えれば済みますが、判断の部分は理解していないと使えません。
まとめ
過去問が無い試験は不安に感じますが、裏を返せば「範囲が公開されている」ということです。シラバスを先に見てしまえば、やることは案外はっきりします。
