公式教材は合計4,180円。それで独学の準備は整います。
有料の教材はテキストと問題集の2点だけ。さらに見落とされがちな無料PDF資料もあります。講座17,600円が本当に要るのかまで判定します。
「AI活用アドバイザーを受けると決めた。で、何を買えばいいの?」
新しい試験なので、書店に行っても対策本がずらりと並んでいるわけではありません。情報が少ないぶん、「とりあえず講座を申し込むしかないのかな」と思ってしまいがちです。
結論から言うと、公式の教材だけで4,180円。それで独学の準備はひととおり整います。
こんにちは、現役ITエンジニアのごんちゃんです。業界歴10年、開発を4年、QA(品質保証)を6年。いまはQAエンジニアとして、AIを業務に取り入れて効率化を進める仕事をしています。
先に断っておくと、私はこの試験を受けていません。だから「この教材で受かりました」という話は書けません。書くのは公式が公開している教材の中身と価格(事実)と、AIを業務で使う立場から見た学習配分(実務視点)の2つです。
新しい試験は情報が少ないぶん、公式が出しているものを押さえるのがいちばん確実です。
公式が出している教材は、大きく3種類
まず事実の整理から。試験を実施している全日本情報学習振興協会が、公式サイトで学習資料を公開しています。内容はこうなっています。
| 教材 | 価格(税込) | 役割 |
|---|---|---|
| 公式テキスト | 2,200円 | 範囲の地図。まずこれ |
| 公式精選問題集 | 1,980円 | 「読めた」を「解ける」に変える |
| 無料PDF資料(AI法概要・導入事例・ガイドライン等) | 0円 | 補強。使わない手はない |
| SMART合格講座 | 17,600円〜 | 範囲と締切を他人に決めてもらう |
※2026年8月時点に協会の公式サイトで確認したものです。変動する場合があるので、購入時は公式ページで最新の内容をご確認ください。
ポイントは、読み物としての教材が、テキストと問題集の2点しかないことです(講座は別枠として)。迷う余地がほとんどありません。新しい試験としては、むしろ親切な構成だと思います。
公式テキスト2,200円——範囲の「地図」として買う
1冊目は迷わず公式テキストです。理由は単純で、この試験は市販の対策本が豊富にあるわけではないから。範囲を外さない教材が公式しかない、という状況です。
- 試験を実施している協会が出している:範囲のズレが起きません。新しい試験では、これが決定的に効きます
- 2,200円は安い:受験料11,000円に対して2割の投資。ここをケチる理由がありません
- これ1冊では演習が足りません:100問を105分で処理する試験なので、解く練習は別に必要です
- 改訂に注意:新しい試験は範囲が更新されることがあります。正誤表が公式に出ているかも購入時に確認してください
購入は協会の公式ページからできます。書店で探し回るより確実です。
公式精選問題集1,980円——「152点の配点」を取りに行く
2冊目は問題集です。ここで、この試験の配点構造を思い出してください。
4択が1問2点、2択が1問1点。つまり合格ライン107点のうち、ほとんどを4択で取ることになります。2択を全問正解しても48点にしかならないので、勝負は4択側です。
この構造が分かっていると、問題集の使い方が変わります。「4択で迷った問題」を最優先で潰す。そこが点数に直結するからです。
配点が公開されている試験は、先に「どこで点を取るか」を決められるのが強みです。全部を均等に勉強するのはいちばん効率が悪い。テスト設計と同じで、重みのある場所から潰すのが正解です。
見逃されがち:公式に「無料のPDF資料」があります
これは意外と知られていません。協会の学習資料ページには、無料で読めるPDF資料が用意されています。
- 第3課題「生成AIの基礎知識」の資料
- AI法の概要に関する資料
- 導入事例・ガイドライン等の資料
- 公式テキストの正誤表
特に正誤表は必ず確認してください。テキストの記述が修正されている場合、そこを知らずに覚えると失点につながります。無料なので、買った直後に見ておく習慣をつけるといいです。
実務目線で言うと、時間を使うべきはここ
ここからは、AIを業務に取り入れる仕事をしている立場からの話です。
この試験は「AIを組織に入れる側」を想定した内容になっています。だから技術の細部より、判断と運用の領域が重い。そして実務でも、効くのはまさにそこです。
私が現場で感じているのは、AI導入が止まる原因の多くが技術ではないということ。「この情報を入れていいのか」「出てきたものを外に出していいのか」——止まるのはたいていこの手前です。法律や社内ルールの話で議論が終わる。
だからAI法の概要や、導入時のガイドラインに関する資料は、試験のためだけの暗記になりません。そのまま仕事で使う知識です。無料資料が公開されているのはここなので、優先して読む価値があります。
地味な章ほど、実務では効きます。飛ばしたくなる気持ちは分かるんですが。
※ここで書いたのは「AIを活用する立場」から見た配分です。私はAIの研究者やモデル開発者ではないので、研究開発の現場では別の見え方になるはずです。
独学4,180円と講座17,600円、どっちを選ぶか
ここまで読めば分かるとおり、公式テキストと問題集で4,180円。独学の準備はこれで整います。受験料11,000円と合わせても15,180円です。
一方、協会はSMART合格講座も用意しています。講座単体で17,600円、試験の申込とセットにすると25,300円(試験を同時に申し込むと3,300円割引)。
→ 独学(4,180円)で十分。講座代は演習時間に回したほうが効きます
→ 講座。範囲と締切を他人に決めてもらう価値があります
→ 講座+試験セット。同時申込の割引が使えます
- 講座17,600円は受験料11,000円より高い:公式テキストで自走できる人には、明確に過剰な出費です
- 公式教材が安く揃っている試験:4,180円で範囲が押さえられる以上、講座の必然性は他資格より低めです
正直に言えば、この試験は独学のコスパが良いほうです。それでも講座が効くのは、「教材を買ったまま手が止まる」経験がある人。そこはお金で仕組みを買う判断が合理的です。
試験そのものの中身(出題される7つの課題、ITパスポートとの違いなど)はAI活用アドバイザー認定試験とは?にまとめています。
よくある質問
Q公式テキストだけで合格できますか?▼
範囲を押さえる意味では公式テキストが軸になりますが、100問を105分で処理する試験なので演習が別に必要です。公式精選問題集と合わせて4,180円なので、最初から2冊そろえる前提で考えるほうが安全です。
Q市販の対策本はありますか?▼
新しい試験のため、書店に対策本が豊富に並んでいる状況ではありません。だからこそ、範囲を外さない公式教材の価値が相対的に高くなります。市販書を探し回るより、公式ページで揃えるほうが確実です。
Q無料のPDF資料だけで足りますか?▼
無料資料は特定のテーマを扱うもので、試験範囲の全体を網羅するものではありません。テキストの補強として使うのが正しい位置づけです。ただし正誤表は必ず確認してください。テキストの記述が修正されている箇所を知らずに覚えると失点します。
Q合格率はどれくらいですか?▼
協会は合格率を公表していません。ただしこの試験は合格基準が公開されていて、152点満点の107点(70%)以上が合格ラインです(難易度により調整される場合があります)。合格率が分からなくても、取るべき点数がはっきりしているのは対策上の利点です。
Q講座は申し込んだほうがいいですか?▼
全員に必要とは思いません。公式教材が4,180円で揃うので、テキストを読み切れる人には講座代は過剰です。効くのは「どこまでやれば終わりか自分で決められない人」と「教材を買ったまま手が止まる経験がある人」。範囲と締切を買う、という理解で選んでください。
まとめ
まとめ
- 有料の公式教材はテキスト2,200円と精選問題集1,980円の2点だけ。合計4,180円で独学の準備は整います
- 無料のPDF資料が公開されています。特に正誤表は買った直後に確認を
- 配点は152点満点・107点で合格。4択52問(104点)が勝負どころなので、そこから潰す
- 実務目線ではAI法やガイドラインの領域が、そのまま仕事で使える。地味な章ほど後で効きます
- 講座(17,600円〜)が要るのは範囲を自分で区切れない人だけ。この試験は独学のコスパが良いほうです
試験の中身から知りたい方はAI活用アドバイザー認定試験とは?へ。まだどのAI資格を受けるか決めていない方は、AIの資格5つを比較した記事から読むほうが早いです。
