ゴールまでの距離が分からないと、計画も立てられないですよね。
結論からいうと、基本情報の勉強時間の目安は、IT未経験で一般に150〜200時間です。社会人なら1日30分〜1時間で約5〜6ヶ月が現実的です。プログラミング経験の有無で必要な時間は倍以上変わるので、自分の状況に合わせて見積もりましょう。
この記事では、勉強時間の目安と科目A・科目Bの配分、社会人・学生別のスケジュールを紹介します。
総時間より「どこに時間を使うか」が大事です。基本情報は配分を間違えると遠回りになります。
勉強時間の目安は「一般に150〜200時間」
基本情報技術者の合格に必要な勉強時間は、一般にIT未経験者で150〜200時間程度と言われることが多いです。もちろん個人差は大きく、すでにITの実務経験がある人や情報系の学生ならもっと短く、まったくの初学者ならもう少しかかることもあります。あくまで「計画を立てるための目安」として捉えてください。
大事なのは総量そのものより、その時間を科目Aと科目Bにどう配分するかです。ここを間違えると、時間をかけたのに受からない、という遠回りになります。
時間配分:科目Bに厚く割くのが正解
基本情報は、知識問題の科目A(90分・60問)と、アルゴリズムとセキュリティの科目B(100分・20問)で構成されます。多くの人が「範囲の広い科目Aに時間がかかる」と思いがちですが、実際に合否を分けるのは科目Bです。
落ちる人の多くは「科目Aから完璧にやって、科目Bに手が回らず時間切れ」。順番に注意です。
おすすめは、科目Aと科目Bを並行で進めることです。科目Aを完璧にしてから科目Bへ、では手遅れになりがちです。特に擬似言語は慣れに時間がかかるので、早い段階で着手しておくと安心です。擬似言語が苦手な人は、擬似言語が読めない人への記事で克服法を解説しています。
社会人・学生別のスケジュール例
| タイプ | 1日の勉強時間 | 合格までの目安期間 |
|---|---|---|
| 忙しい社会人 | 平日30分〜1時間・休日にまとめて | 約5〜6ヶ月 |
| 学生・時間に余裕あり | 1日2〜3時間 | 約2〜3ヶ月 |
| IT実務経験あり | 1日1時間 | 約1〜3ヶ月(科目B中心) |
※あくまで一般的な目安です。前提知識や集中度によって変わります。詳しい週ごとの進め方は、基本情報の独学スケジュールの記事にまとめています。
なぜ人によって倍以上変わるのか:IPAの対象者像を見ると分かる
ネットで見る目安がバラバラなのには、はっきりした理由があります。IPAが公表している対象者像を読むと分かります。
ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者
出典:IPA「基本情報技術者試験」
キーワードは「作る人材」です。基本情報は、ITを使う人ではなく作る人を想定した試験です。だから科目Bでアルゴリズムとプログラミングが問われます。
ここが同じIPAの試験でもはっきり違うところで、たとえば情報セキュリティマネジメント試験の対象者像は「情報システムの利用部門にあって」と書かれています。使う人の試験と、作る人の試験。想定している読者が真逆なのです。
| あなたの状況 | 科目B(アルゴリズム・プログラミング)で起きること |
|---|---|
| 仕事や学校で コードを書いている |
擬似言語の読み方に慣れるだけ。考え方はすでに持っている |
| IT職だが コードは書かない |
用語は分かる。「手で追う」練習が要る |
| プログラミングが まったく初めて |
ここが最大の山。時間の大半をここに使うことになる |
「150時間で受かった」と「400時間かかった」が両方あるのは、この差です。科目Aの知識部分は誰でもそれなりに埋まりますが、科目Bだけは経験の有無がそのまま時間に出ます。
科目Aと科目Bは、時間の設計そのものが違う
試験の作りを見ると、勉強の配分も自然に決まります。
| 科目A | 科目B | |
|---|---|---|
| 試験時間 | 90分 | 100分 |
| 出題数 | 60問 | 20問 |
| 1問あたり | 約1分30秒 | 約5分 |
出典:IPA「基本情報技術者試験」(科目A 90分・60問/科目B 100分・20問)
科目Bは1問に3倍以上の時間をかける前提で作られています。つまり「知っているか」ではなく「その場で追えるか」を見ている試験です。
ここを取り違えると、勉強時間だけ増えて点が伸びません。科目Aは暗記で対応できますが、科目Bは暗記だけでは対応できません。私はQAで毎日「他人の書いたコードを読んで、どこで想定と違う動きになるか追う」ことをしていますが、科目Bで問われているのはまさにその力です。参考書を読む時間より、紙に変数の値を書きながら1問ずつ追う時間のほうが効果的です。
勉強時間を短くする3つのコツ
どうしても独学で時間を短縮したい、効率よく進めたいという人は、通信講座で学習の順番を任せる手もあります。範囲を区切ってくれる分、迷う時間が減るのが最大の利点です。まずは独学で、という方は基本情報の参考書おすすめから始めてみてください。
よくある質問
Q1ヶ月で合格できますか?▼
IT実務経験があり、1日に数時間を確保できるなら不可能ではありません。ただし未経験からの1ヶ月はかなり厳しいのが正直なところです。特に科目B(擬似言語)は詰め込みが効きにくいので、無理な短期計画は避けたほうが安全です。
Q働きながらでも受かりますか?▼
受かります。私自身も働きながら独学で合格しました。平日は科目Aの過去問を少しずつ、休日に科目Bをまとめて、という配分が現実的です。大切なのは、ゼロの日を作らないことです。
Q勉強時間さえ確保すれば受かりますか?▼
時間の「量」だけでなく「配分」が重要です。科目Aばかりに時間を使い、科目Bを後回しにすると、総時間が足りていても落ちることがあります。早い段階から科目Bに触れておくのが、合格への近道です。
Q基本情報の勉強時間が人によって全然違うのはなぜですか?▼
科目B(アルゴリズム・プログラミング)の経験差がそのまま出るためです。IPAは基本情報の対象者像を「ソフトウェアを作る人材に必要な基本的知識・技能をもち…」としており、作る側を想定した試験です。コードを書いた経験がある人は擬似言語の読み方に慣れるだけで済みますが、初めての人はここに時間の大半を使うことになります。科目Aの知識部分は誰でもそれなりに埋まるので、差がつくのは科目Bです。
Q科目Aと科目Bで、勉強の仕方は変えるべきですか?▼
変えるべきです。科目Aは90分で60問、1問あたり約1分30秒なので、知っているかどうかで即答する試験です。一方の科目Bは100分で20問、1問あたり約5分。3倍以上の時間をかける前提で作られており、その場で追えるかを見ています。科目Aは暗記が効きますが、科目Bは効きません。紙に変数の値を書きながら1問ずつ追う練習に時間を使ってください。
まとめ:総量より「配分」と「逆算」
この記事のまとめ
- 勉強時間の目安は一般に150〜200時間(IT未経験の場合・個人差あり)
- 合否を分けるのは科目B(擬似言語)。時間を厚めに割き、早めに着手する
- 社会人は1日30分〜1時間で約5〜6ヶ月が現実的。まず試験日を決めて逆算
- 受けられるのは概ね2026年内まで(休止は2027年1月以降の予定)
