FP2級はCBTで簡単になった?|合格率を2期並べました

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FP2級を調べていると、「パソコンで受ける形式になってから合格率が上がった」という話をよく見かけます。

実際、その通りの数字が出た時期がありました。だから嘘ではありません。

ただ、その後の期も並べてみると、見え方がけっこう変わります。日本FP協会が公表しているデータをそのまま置いていくので、一緒に見てください。

ごんちゃん
この記事を書いた人:ごんちゃん
現役ITエンジニア10年(開発4年+QA/品質保証6年)。仕事柄、数字を見るときは「その数字がどう作られたか」から確認します。FPは受検していないので、体験談ではなく公表データの読み解きとして書いています。
この記事の要点

1期だけ見ると、判断を間違えます。

パソコンで受ける形式になってからのデータは、いま2期分そろっています。その2つを並べると、よく言われている話とは違う形が見えます。3級のほうは、まったく別の動き方をしています。

目次

2級の合格率を、紙の頃から順に並べます

日本FP協会が公表している2級の試験結果です。上から古い順に並べました。太字がパソコンで受ける形式になってからの期間です。

実施時期 形式 学科 実技
2024年5月59.29%54.87%
2024年9月47.11%56.48%
2025年1月44.44%48.82%
2025年4月〜9月パソコン54.78%69.67%
2025年10月〜2026年2月パソコン47.18%56.47%

(出典:日本FP協会 試験結果データ)

まず、移行直後の実技69.67%が目立ちます。紙の頃は50%台だったので、これは確かに跳ねています。「簡単になった」と言われたのは、この数字を見た人が多かったからだと思います。

問題は次の行です。その次の期は、学科47.18%、実技56.47%。学科で7.6ポイント、実技で13.2ポイント下がっています。

下がった先の数字に、見覚えがあります

表をもう一度見てください。直近の期と、紙の2024年9月を見比べます。

学科 実技
紙 2024年9月47.11%56.48%
パソコン 2025年10月〜2026年2月47.18%56.47%
0.07ポイント0.01ポイント

ほぼ同じです。実技にいたっては0.01ポイント差です。

ごんちゃん

ここまで一致するとは思っていませんでした。表を作っていて手が止まりました。

📌 ここだけは押さえる

「形式が変わって易しくなった」という話は、移行直後の1期だけを見たものだった可能性があります。少なくとも直近のデータは、紙だった頃の水準に戻っています。形式が変わったから受かりやすい、という前提で勉強量を減らすのは危ないです。

ただし、この比較には限界があります

正直に書いておきます。この2つは、そのまま比べられる数字ではありません。

紙の時代は「2024年9月の1回」という単発の回です。対してパソコンの形式は、半年分をまとめた集計です。受ける人の顔ぶれも、受ける時期の散らばり方も違います。同じ条件で並べた数字ではないということは、押さえておいてください。

それでも、移行直後の期から次の期で大きく下がったこと自体は、同じ形式どうしの比較です。ここは条件が揃っています。少なくとも「上がったまま高止まりしている」わけではない、とは言えます。

3級のほうは、まったく動いていません

比較のために3級も並べます。こちらは4期分のデータがあります。

実施時期 学科 実技
2024年4月〜9月86.21%85.78%
2024年10月〜2025年2月85.44%85.57%
2025年4月〜9月86.31%85.38%
2025年10月〜2026年2月86.60%84.88%

ずっと85%前後です。4期を通して、学科は85.44%から86.60%の幅、実技は84.88%から85.78%の幅に収まっています。動いていません。

2級で起きた「跳ねてから戻る」が、3級では起きていない。ここから読み取れるのは、3級はもともと合格率が安定するように作られている試験だということだと思います。

そして数字の水準そのものも重要です。3級は85%前後、2級は学科47%前後。この差は「少し難しい」ではありません。3級を軽く見ていた人が2級で止まるのは、この段差が理由です。3級からの進め方はFP2級は独学で受かる?にまとめました。

合格率より、この数字を見てください

合格率は「他の受検者がどうだったか」の数字です。自分が受かるかどうかとは、直接つながりません。

それより実務的に効くのは、学科と実技の受検者数の差です。直近の期を見てください。

学科の受検者 27,310人
実技の受検者 22,070人
5,240人

約5,000人分、実技のほうが少ないです。2級は学科と実技を別々に受けられて、片方だけ合格という状態があり得ます。この差は、学科だけ受けた人や、実技を後回しにした人が一定数いることを示しています。

片方だけ受かったときにどうなるかは、免除の期限があるので早めに知っておいたほうがいいです。仕組みはFP2級の実技で落ちたら学科も受け直し?に整理しました。

うーんなところ:合格率が出るのが遅く、しかも半年まとめ

🤔 うーんなところ

正直に書くと、この形式になってから、合格率が受検者にとって使いにくい数字になりました。半年分をまとめて出すので、「今月の回は難しかったのか」を知る手段がありません。

紙の頃は回ごとに数字が出たので、自分が受けた回の手応えと照らし合わせられました。今は半年後に平均値を見るだけです。

それと、こういう数字は受ける人の顔ぶれで簡単に動きます。通年で受けられるようになれば、じっくり準備した人が増えるかもしれないし、思いつきで受ける人が増えるかもしれない。合格率の上下を「試験が易しくなった/難しくなった」と読むのは、本当は乱暴なんです。数字は参考程度にして、範囲を埋めるほうに時間を使ってください。

数字を見たあとに、決めること

合格率を調べる人は、たいてい「どのくらい本気でやるか」を決めようとしています。そこに答えるとしたら、こうです。

1. 学科47%前後という前提で組む

2人に1人は落ちています。3級の85%とは別の試験だと思って準備量を決めてください。受検手数料も学科5,700円、実技6,000円とそれぞれかかります。

2. 受検日を先に押さえる

通年で受けられるようになったぶん、締切が無いと後回しになります。ただし予約には「どこまで先を選べるか」の上限があり、変更の期限もあります。ルールはFP試験の予約はいつ取れる?にまとめました。その期間で目安の勉強時間を割ると、1日あたりに必要な量が出ます。計算はFP2級は何時間必要?に載せています。

3. 実技をどれで受けるか決めてから教材を買う

実技は団体によって科目が違います。先に教材を買うと、対応していない科目の対策をすることになります。選び方はFP2級の実技はどれを選ぶ?、テキストの比較はFP2級のテキストおすすめにあります。

2人に1人が落ちる試験を、独学で行くか迷っている人へ

範囲を絞ってもらえること自体が講座の価値です。何をどこまでやるかが決まっていると、準備量の見積もりがぶれません。カリキュラムの組み方は公式ページで確認してみてください。

アガルート FP2級 合格カリキュラムを見る(公式サイト)

※合格率・受検者数・受検手数料は日本FP協会が公表しているデータ(2026年8月時点の掲載内容)です。最新の数値は必ず公式ページでご確認ください。当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しており、リンクから申し込みがあった場合に紹介料を受け取ることがあります。

よくある質問

QFP2級の合格率はどのくらいですか?
A

日本FP協会が公表している直近の期(2025年10月から2026年2月)は、学科が47.18%、実技が56.47%です。その前の期(2025年4月から9月)は学科54.78%、実技69.67%だったので、学科で7.6ポイント、実技で13.2ポイント下がっています。1期だけを見て判断すると印象が変わるので、続けて見ることをおすすめします。

Qパソコンで受ける形式になって、簡単になったのですか?
A

移行直後の期は合格率が上がりましたが、次の期では下がり、紙の試験だった2024年9月(学科47.11%、実技56.48%)とほぼ同じ水準になっています。差は学科で0.07ポイント、実技で0.01ポイントです。ただし紙は1回分、パソコンの形式は半年分の集計なので、そのまま比べられる数字ではありません。少なくとも「上がったまま高止まりしている」とは言えない状況です。

QFP3級の合格率はどうなっていますか?
A

3級は4期を通してほとんど動いていません。学科は85.44%から86.60%、実技は84.88%から85.78%の範囲に収まっています。2級で起きたような大きな変動は見られません。3級の85%前後と2級の学科47%前後には大きな段差があるので、同じ感覚で準備すると2級でつまずきます。

Q学科と実技はどちらが受かりやすいですか?
A

公表されている数字の上では実技のほうが高く、直近の期は学科47.18%に対して実技56.47%でした。ただし受検者数を見ると学科27,310人に対して実技22,070人と約5,000人少なく、受ける人の層が同じではありません。数字だけで「実技は楽」と判断しないほうがいいと思います。受検手数料は学科5,700円、実技6,000円でそれぞれかかります。

まとめ

この記事のまとめ
2級は移行直後に跳ねたが、次の期で学科7.6・実技13.2ポイント低下
直近の数字は紙だった2024年9月とほぼ一致(差0.07と0.01ポイント)
3級は4期を通して85%前後で動いていない
合格率は受ける人の層で動く。参考程度にして範囲を埋めるほうに時間を使う

合格率を調べているとき、人はたいてい「思ったより高い」という数字を探しています。私も同じです。でも今回のように、1行足すだけで結論がひっくり返ることがあります。数字を見るときは、その1行が他にないかを確かめてから決めてください。

これから始める方はFP3級は独学で受かる?から。2級へ進む方はFP2級は独学で受かる?に受検資格と勉強法をまとめてあります。

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この記事を書いた人

ごんちゃんのアバター ごんちゃん 現役ITエンジニア

現役ITエンジニア(経験10年)。バックエンド開発4年・QA/SET6年、どちらもリーダー経験あり。基本情報技術者試験合格。未経験メンバーの育成経験から「教材選びで挫折させない」をテーマに、IT資格の教材と勉強法を現場目線でレビューしています。

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