「午前試験」「午後試験」と書かれた参考書は、もう古い表記です。
2026年度から応用情報はCBT方式になり、科目名も変わりました。知識そのものは変わりませんが、旧年度版は表記と演習形式がズレます。買う前に確認すべき3点をまとめました。
応用情報の参考書を選んでいると、書店にもネット書店にも年度違いの版が同時に並んでいます。古い年度版のほうが安いので、つい手が伸びます。
ただ2026年度は、いつもの年度改訂とは事情が違います。試験のかたちそのものが変わったからです。
こんにちは、現役ITエンジニアのごんちゃんです。業界歴10年、開発を4年、QA(品質保証)を6年。基本情報技術者試験の合格者で、基本情報のCBT方式は実際に経験しています。
2026年度に何が変わったのか
| 〜2025年度 | 2026年度〜 | |
|---|---|---|
| 方式 | 紙(ペーパー方式) | CBT(パソコン受験) |
| 科目名 | 午前試験 / 午後試験 | 科目A試験 / 科目B試験 |
| 出題形式 | 科目Aは多肢選択式、科目Bは記述式のまま | |
| 試験時間 | 変更なし(各150分) | |
| 科目Bの選択 | 11問中5問選択のまま | |
※2026年8月時点の調査によるものです。詳細と最新情報は応用情報はCBTでどう変わる?にまとめています。
ここで大事なのは、変わったのは「入れ物」であって「中身」ではないということです。出題される知識の範囲は据え置きで、記述式も残りました。
だから「旧版の参考書は紙くずになった」わけではありません。そこは正直に書いておきます。
それでも旧年度版をすすめない、3つの理由
理由①:学習中ずっと「読み替え」が必要になる
旧版には「午前対策」「午後問題の解き方」と書かれています。一方、いまの公式情報も申込画面も「科目A」「科目B」です。
1回や2回なら誤差ですが、参考書は数ヶ月開き続けるものです。そのたびに頭の中で変換する負荷は、思っているより効いてきます。
理由②:CBTの操作に慣れる機会がない
ここは基本情報でCBTを受けた経験から書きます。紙とCBTでいちばん違うのは、知識ではなく「画面の扱い」でした。
問題文と選択肢を行き来する、長文をスクロールしながら読む、見直したい問題に戻る——紙なら無意識にやっていた操作が、画面だと一手間になります。
CBT対応をうたっている新しい版は、この前提で演習が設計されています。旧版にはその発想がありません。知識は同じでも、本番の練習にならないのはここです。
理由③:節約になる金額が、そもそも小さい
旧年度版を選んで浮くのは、多くの場合で数百円から千円程度です。
応用情報は受験料も勉強時間も大きい試験です。そこに数百円を節約して、読み替えの手間と操作の不慣れを抱え込むのは、割に合わないと思います。
品質保証の考え方で言うと、本番と違う環境で練習したテストは、本番の保証になりません。CBTで受けるなら、CBT前提で作られた教材で練習する——それだけの話です。逆に言えば、知識の部分は旧版でも通用するので、すでに持っている人はサブとして使えば十分です。
買う前に確認する3点
表紙か背表紙に必ず入っています。ここが最初のふるいです
年度が新しくても、中身の表記が旧いままの場合があります。ネット書店なら目次を見られます
明記している版なら、演習の作りも本番に寄せてあると期待できます
この3点さえ見れば、旧版を掴む事故はほぼ防げます。逆に、この確認をせずに「安いほう」を選ぶのがいちばん危ないです。
どの参考書を選ぶか——具体的な比較は応用情報技術者の参考書おすすめにまとめています。この記事では順位付けをしないので、選ぶ段階に進んだ方はそちらへどうぞ。
応用情報は「休止しない」——ここは焦らなくていい
最後にひとつ、安心材料を。
ITパスポート・基本情報・情報セキュリティマネジメントは2027年1月以降に一時休止が予定されています。ただし応用情報はこの休止の対象ではありません。
つまり「休止前に駆け込まないと」という焦りは、応用情報には当てはまりません。落ち着いて2026年度版を選び、じっくり準備すれば大丈夫です。休止の全体像は試験休止まとめへ。
よくある質問
Q手元にある2025年度版は捨てるべきですか?▼
捨てる必要はありません。出題される知識の範囲は変わっていないので、内容の学習には使えます。ただし科目名の表記が古く、CBTを前提とした演習にもなっていないため、メインの1冊にするのは避けて、知識の補強用に回すのが現実的です。
Q科目名が変わっただけで、試験内容も変わったのですか?▼
いいえ。変わったのは受験方式(紙からCBTへ)と科目名です。出題範囲、試験時間(各150分)、科目Bが記述式であること、11問中5問を選択することは変わっていません。中身ではなく入れ物が変わった、と考えてください。
Q応用情報も休止するのですか?▼
応用情報は休止の対象ではありません。一時休止が予定されているのはITパスポート・基本情報技術者・情報セキュリティマネジメントの3試験です。応用情報はCBTへ移行しますが、実施は続きます。
QCBTだと記述式はなくなるのですか?▼
なくなりません。科目B(旧・午後試験)は記述式のまま維持されます。パソコンで文章を入力する形になるので、手書きに慣れている方は入力の練習をしておくと安心です。
Q中古やセールの旧年度版はお得ではないですか?▼
浮く金額は多くの場合で数百円から千円程度です。応用情報は受験料も勉強時間も大きい試験なので、その節約のために科目名の読み替えとCBT演習の不足を抱えるのは割に合わないと考えています。
まとめ
まとめ
- 2026年度からCBTへ移行し、科目名が「科目A/科目B」に変わりました
- 知識の範囲は変わっていません。旧版が無価値になったわけではありません
- それでも旧版を勧めない理由は①読み替えの負荷 ②CBT演習がない ③節約額が小さいの3つ
- 買う前に①年度表記 ②目次が科目A/B ③CBT対応の記載——この3点だけ確認すれば事故は防げます
- 応用情報は休止しません。駆け込む必要はないので、落ち着いて選んでください
具体的にどれを買うかは応用情報技術者の参考書おすすめへ。制度変更の全体像は応用情報はCBTでどう変わる?にまとめています。
