知識はあるのに記述になると書けないと、もどかしいですよね。
結論からいうと、午後の記述は、解く分野を先に絞って得意分野で勝負するのが合格への近道です。午後は11問中5問(情報セキュリティは必須+4問を選択)を150分で解きます。書き方にも型があり、CBTではキーボードで入力するので、字数の感覚や変換ミスに注意が必要です。
この記事では、分野の絞り方と、記述で点を取る書き方の型を紹介します。
午後は「全部できる」を目指す試験じゃありません。5問だけ、確実に書ければ受かります。
【受験を検討中の方へ】応用情報技術者試験は、ITパスポート・基本情報・情報セキュリティマネジメントのような休止の対象ではありません。ただし2026年度からCBT方式へ移行し、実施時期が変わります(前期は2026年11月頃・後期は2027年2月頃の見込み)。出題形式・問題数・試験時間は変更なしとされていますが、最新の日程・仕様は必ずIPA公式でご確認ください。詳しくは応用情報のCBT化まとめへ。
まず午後の「出題形式」を正確に押さえる
戦略を立てる前に、ルールの確認から。応用情報の午後(2026年度からは科目Bに名称統一)は、試験時間150分・記述式で、11問中5問を選んで解答します。内訳は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験時間 | 150分 |
| 解答数 | 11問中5問を選択 |
| 必須 | 問1「情報セキュリティ」は必須 |
| 選択 | 問2〜11(経営・プログラミング・DB・ネットワーク・プロジェクトマネジメント等)から4問 |
| 形式 | 記述式(自分の言葉で書く) |
ポイントは「情報セキュリティだけは逃げられない」ことです。ここは全受験者の必須分野なので、優先的に対策します。残り4問は、自分の得意・仕事に近い分野から選べます。CBT方式へ移行しても、この形式・問題数・時間は変わらないとされています(最新仕様はIPA公式で確認を)。
勝ち筋①:解く分野を「先に」絞る
午後対策で最もやってはいけないのが、全分野をまんべんなく勉強することです。時間が分散して、どの分野も中途半端になります。正解は逆。本番で選ぶ4分野(+必須の情報セキュリティ)を早い段階で決め打ちし、そこに集中投下することです。
- 仕事で触れている分野を最優先(DB・ネットワーク・開発など、実務のイメージがある分野は記述が書きやすい)
- 計算より読解で解ける分野(経営戦略・システム監査・サービスマネジメント等)は、文系・非開発の人の得点源になりやすい
- 本番で迷わないよう、第一候補4つ+保険1つの計5〜6分野に絞って過去問を回す
「プログラミングは苦手だから選ばない」。それでいいんです。午後は選べる試験。苦手を避けて、得意で勝負するのが正しい戦い方です。
勝ち筋②:記述で点を取る「書き方の型」
記述式は「知っていること」ではなく「問いに答えられているか」で採点されます。QAの現場で報告書を書いてきた経験から言うと、点を落とす人の多くは「知識を語りすぎて、聞かれたことに答えていない」のです。次の3つを守るだけで、記述は安定します。
「理由を答えよ」なら「〜だから。」、「何かを答えよ」なら体言止め。文末を問いに合わせるだけで印象が変わる
記述の答えは、多くが問題文の中にヒントがあります。自分の知識で創作せず、本文の表現を使って組み立てる
「30字以内」なら24〜30字を狙う。余計な修飾を削り、主語と結論を先に置く
この型を体に入れる一番の方法は、過去問の模範解答を「写経」することです。自分で解く→模範解答と比べる→なぜその表現になるかを考える、を繰り返すと、記述の「間合い」がつかめてきます。使う教材は応用情報の参考書おすすめで選び方を解説しています。具体的な学習の順番は応用情報の独学スケジュールへ。
午後(記述)の過去問演習には、解説が詳しい定番の1冊を手元に置くと進みが変わります。
記述は「うまい文章」じゃなく「聞かれたことに短く答えた文章」が勝ちます。仕事の報告と同じです。
ここまでの型を自分で回せるなら、独学で十分に届きます。ただ「書き方の型」は、自分の答案を採点してもらえないと精度が上がりにくいのも事実です。午後だけが不安で止まっているなら、そこに特化した講座を見てみるのも手です。独学と講座の分かれ目は応用情報に講座は必要?に整理しました。
CBTの記述式は、キーボードで書くことになります
2026年度から応用情報はCBT(パソコン受験)になりました。ここで一番聞かれるのが「記述式なのに、どうやって解答するのか」です。
答えはシンプルで、画面上の入力欄にキーボードで打ち込みます。IPAは出題形式(記述式)そのものは維持すると発表しており、11問中5問選択・150分という構成も変わりません。問われる中身は今までどおりです。
それでも、手書きからキーボードに変わるだけで起きるようになるミスが3つあります。ここは対策できるので、先に潰しておいてください。
1. 字数の感覚が効かなくなる
応用情報の記述は「30字以内で述べよ」「40字以内で答えよ」という形が中心です。手書きなら解答欄のマス目で残りが見えますが、キーボードだと自分が何字打ったのか体感で分かりません。書けたと思ったら15字オーバーしていた、というのが起きます。
対策は、普段の過去問演習をテキストエディタに打ち込む形に変えることです。紙のノートに書くのをやめて、パソコンのメモ帳やスマホのメモアプリで解答を作る。それだけで「この長さで何字か」の感覚が身につきます。字数を数える機能があるエディタなら、答え合わせのときに実際の字数も確認できます。
2. 変換ミスという、手書きにはなかった失点
これは実務で毎日やっているので断言できます。日本語入力は、意味の違う同音語を平気で出してきます。「保障」と「保証」、「以上」と「異常」、「対象」と「対称」。手書きなら絶対に間違えないところで、キーボードだと変換候補を選び損ねます。
記述式は部分点の試験です。用語が違う漢字になっていれば、その一語で減点される可能性があります。打ち終わったら必ず読み返す。それも黙読ではなく、頭の中で一語ずつ確認しましょう。ここに30秒使う価値はあります。
仕事の障害報告書でも、変換ミスは毎回どこかで出ます。打った本人がいちばん気づけないのがやっかいなところです。
3. 打てるぶん、結論が後ろにずれる
手書きは書き直しが面倒なので、書き始める前に頭の中で文を組み立てます。キーボードはすぐ打てるので、考えながら打ててしまう。その結果、前置きから入って結論が最後になり、字数を超えて削るはめになります。
だからこそ、この記事の前半で挙げた書き方の型を先に決めておくことが、CBTではより大切になります。「何が原因で」「どうなるか」を先に置き、修飾はあとから足す。型が決まっていれば、打ちながら考えることになりません。
なお、入力欄の細かい仕様(字数カウンタが出るのか、下書き用のスペースがあるのか、コピー&ペーストが使えるのか)は、IPAの続報を確認してください。ここが分かると練習環境の作り方も変わります。
よくある質問
Q午後の分野は何個くらい準備すればいい?▼
本番で選ぶのは必須の情報セキュリティ+4問です。当日の相性のブレに備えて、選択候補は5〜6分野を準備しておくと安心です。全分野を狙うのは非効率なのでやめましょう。
Qプログラミングを選ばなくても受かりますか?▼
受かります。午後は選択制なので、プログラミングを避けて経営・監査・サービスマネジメントなど読解系の分野で5問そろえることも可能です。得意分野で勝負するのが正解です。
Q記述はどこまで詳しく書けばいい?▼
指定字数の8割以上を目安に、聞かれたことに絞って簡潔に書きます。知識を盛り込みすぎるより、問いにまっすぐ答えるほうが得点は安定します。答えの根拠は問題文中の言葉を使うのがコツです。
まとめ
この記事のまとめ
- 午後は11問中5問(情報セキュリティ必須+4問選択)・150分・記述式。全分野は不要
- 勝ち筋は「解く分野を先に絞る」+「得意で勝負する」
- 記述は問われ方に返す・本文の言葉で書く・指定字数の8割。過去問の写経で型が身につく
