どちらも非エンジニア向けと聞くと、違いが分かりにくいですよね。
結論からいうと、ITの土台がないならITパスポートから、情報の扱いが仕事に直結しているなら情報セキュリティマネジメントからです。範囲の広さが逆向きなので、目的で決まります。
この記事では、2つの違い、どちらから受けるかの決め方、休止までの順番を紹介します。
範囲の広さが逆です。片方は浅く広く、もう片方は狭く深い。ここで決まります。
範囲の広さが逆向きです
まず、2つの性格を並べます。ここが分かると迷いが減ります。
| ITパスポート | 情報セキュリティマネジメント | |
|---|---|---|
| 扱う範囲 | ITとビジネス全般。広く浅い | セキュリティに絞る。狭く深い |
| 想定している人 | ITを使うすべての社会人・学生 | 情報を扱う部署・管理する側 |
| 試験時間 | 120分 | 120分(同じ) |
| 出題数 | 100問(小問形式) | 60問(科目A 48問+科目B 12問) |
| 合格基準 | 総合600点以上かつ分野別300点以上 | 総合600点以上のみ(分野別なし) |
| 結果が分かる時期 | その場(スコアレポート) | 受験した月の翌月 |
| 受験手数料 | 7,500円(税込) | 7,500円(税込・同額) |
※金額は2026年10月時点の調査によるものです。変動する場合があるので、申込時は公式ページでご確認ください。
押さえておきたいのは範囲の向きです。片方は浅く広く、もう片方は狭く深い。難易度の上下というより、方向が違います。
試験時間は同じ120分で、受験手数料も同じ7,500円です。違うのは解く量で、ITパスポートは100問、セキュマネは60問です。1問あたりに使える時間はセキュマネのほうが長くなります。
もうひとつ大きいのが合格基準です。ITパスポートには分野別の基準点があります。総合で600点を超えても、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系のどれかが300点に届かないと不合格になります。セキュマネにはこの縛りがなく、総合600点だけです。
ITパスポートの出題分野にもセキュリティは入っていますが、扱う深さが違います。セキュマネには科目Bの事例問題があり、知識を当てはめる練習が別に要ります。
科目Bで何が問われるかは情報セキュリティマネジメント 科目Bの解き方にまとめました。
出題分野は、半分だけ重なっています
2つの試験の範囲がどこで重なるのかを見ると、順番の意味が分かります。
| ITパスポートの分野 | セキュマネでの扱い |
|---|---|
| ストラテジ系 | 関連分野の「ストラテジ」として出る |
| マネジメント系 | 関連分野の「マネジメント」として出る |
| テクノロジ系 | 関連分野の「テクノロジ」として出る |
| (テクノロジ系の一部)セキュリティ | 重点分野4つに分かれて深く出る |
注目したいのは、セキュマネの関連分野の名前が、ITパスポートの3分野とそのまま同じことです。偶然ではなく、同じ体系の上に作られています。
つまりITパスポートで学んだことの多くは、セキュマネの関連分野としてそのまま使えます。重ならないのは重点分野の4つで、ここがセキュマネの独自部分です。
逆向きは成り立ちにくくなります。セキュマネを取ってからITパスポートを受けると、重点分野で覚えたセキュリティ以外の範囲をあらためて広く学ぶことになります。
セキュマネの分野構成は情報セキュリティマネジメントの科目Aは何が出る?に詳しく書きました。
どちらから受けるかの決め方
判断の軸は1つだけで足ります。
ITの用語に触れたことがあるかどうかです。
- 触れたことがない:ITパスポートから。範囲が広く浅いので、言葉に慣れる段階として向いています
- 仕事で情報を扱っている:セキュマネから。範囲が業務に直結しているので、学んだことがすぐ使えます
- どちらも当てはまらない:会社が求めているほうから。手当や評価の対象が決まっていることがあります
受験の順番に決まりはなく、セキュマネを先に受けても構いません。ITパスポートが前提条件になっているわけではないからです。
セキュマネの科目Aに何が出るかは情報セキュリティマネジメントの科目Aは何が出る?に整理しています。
結果が出る時期が違います
見落としやすいのがここです。同じIPAのCBT方式なのに、結果の出方が違います。
| 終了直後の画面 | 結果が分かる時期 | |
|---|---|---|
| ITパスポート | スコアレポートが表示される | その場 |
| 情報セキュリティマネジメント | 点数は出ない | 受験した月の翌月 |
セキュマネは即日では分かりません。合格発表の時刻は正午の予定とされていて、確認は受験者マイページからです。
この違いは、計画に影響します。セキュマネを先に受けると、結果が出るまで1ヶ月近く手が止まります。その期間に次の勉強を始めるかどうかを、先に決めておいたほうがいいです。
発表日の実績は情報セキュリティマネジメントの結果はいつ?、ITパスポート側はITパスポートの合格発表はいつ?にまとめました。
休止までの順番
2026年の秋にいる人にとっては、ここがいちばん実務的な話になります。
どちらも2026年12月28日以降に休止の予定です。つまり両方取るつもりなら、年内に2回受ける必要があります。
そのとき効いてくるのが、結果が出る時期の違いです。
| 順番 | 成り立つか | 理由 |
|---|---|---|
| ITパスポート → セキュマネ | 成り立ちやすい | 1つめの結果が即日で出るので、すぐ次に動ける |
| セキュマネ → ITパスポート | 条件つき | 1つめの結果を待たずに2つめを受ける形になる |
注意点として、セキュマネには再受験の制約もあります。落ちた場合、次に指定できる受験日は前回の受験日の翌日から30日を超えた日以降です。年内にやり直す余地を残すなら、1回目をかなり前倒しする必要があります。そのあと応用情報まで考えているなら応用情報と情報セキュリティマネジメント、どっちを先に取る?も読んでおくと順番を決めやすくなります。
逆算の目安は情報セキュリティマネジメントの受験はいつまで?に書きました。
どちらも取る意味はあるか
最後に、両方取る価値について書きます。
私は普段、QAエンジニアとして働きながら、未経験のメンバーを見てきました。その経験から言うと、2つ取る意味は履歴書の数より、順番にあります。
ITパスポートで言葉に慣れてからセキュマネに入ると、科目Bの事例問題が読めるようになります。事例問題は状況説明が長いので、用語でつまずくと内容に入れません。逆の順番だと、この効果は得られません。
ただし両方を急いで取る必要はありません。会社から期限を切られていないなら、片方を取って実務で使ってから次を考えるほうが身につきます。資格の数は、仕事の回り方を変えません。
教材は試験ごとに違います。ITパスポートのテキストおすすめ5選と情報セキュリティマネジメントのテキストおすすめ3選で、それぞれ版の確認から始めてください。
よくある質問
QITパスポートと情報セキュリティマネジメントはどちらから受けるべきですか?▼
ITの用語に触れたことがないならITパスポートからのほうが入りやすいです。範囲が広く浅いので、土台になります。情報の扱いが仕事に直結している場合は、情報セキュリティマネジメントから入っても問題ありません。受験の順番に決まりはありません。
Q両方取る意味はありますか?▼
目的が違うので重なりは一部です。ITパスポートはITとビジネス全般、情報セキュリティマネジメントはセキュリティに絞った内容です。ITパスポートの出題分野にもセキュリティは入っていますが、扱う深さが違います。
Q結果が分かるのはどちらが早いですか?▼
ITパスポートです。試験が終わった時点でスコアレポートが画面に表示されます。情報セキュリティマネジメントは受験した月の翌月に合格発表があり、その場では点数が出ません。
Qどちらも2026年で休止しますか?▼
どちらも2026年12月28日以降に一時休止の予定です。受験できるのは2026年12月27日までの試験開催日からとされていますが、試験会場によっては12月27日まで実施していない場合があるとIPAは書いています。
まとめ
- ITの土台がないならITパスポートから。範囲が広く浅いので入りやすいです
- 情報の扱いが仕事に直結しているならセキュマネから。範囲は狭く深いです
- 結果が出るのはITパスポートは即日、セキュマネは翌月です
- どちらも2026年12月28日以降に休止の予定です
セキュマネの中身は情報セキュリティマネジメントは文系でも受かる?にまとめました。ITパスポートの始め方はITパスポートは文系・知識ゼロでも受かる?へ。休止の全体像はITパスポート・基本情報の休止はいつ?で確認できます。
