記事によって数字が違ったり「非公表」と書いてあったりすると、迷ってしまいますよね。
結論からいうと、合格率を公表しているのは4つです。低いほうから、AIエージェント・ストラテジストが39.8%、DS検定が約49%、G検定が約77%、生成AIパスポートが81.21%。AI活用アドバイザーと生成AIアドバイザーは、合格率の代わりに「何割取れば受かるか」を公表しています。合格率が高いからといって、簡単とは限りません。
この記事では、試験ごとの合格率と合格基準、数字の正しい読み方を紹介します。
並べてみると、「合格率を出す試験」と「合格基準を出す試験」がきれいに分かれていたのが、いちばん面白いところでした。
試験ごとの合格率と合格基準
| 試験 | 合格率 | どの回の値か | 合格基準 |
|---|---|---|---|
| AIエージェント・ストラテジスト | 39.8% | 第1回(2026年7月) 1,137名受験・452名合格 | 発表に記載なし |
| G検定 | 約77% | 2026年第5回 14,908名受験・11,475名合格 | 非公表 |
| 生成AIパスポート | 81.21% | 2026年8月試験 32,877名受験・26,699名合格 | 非公表 |
| DS検定 | 約49% | 第13回(2026年6月) 約2,220名受験・1,083名合格 | 目安 正答率約76% |
| AI活用アドバイザー | 非公表 | — | 152点中107点以上 70% |
| 生成AIアドバイザー | 非公表 | — | 正答率70%以上 難易度で調整あり |
※2026年9月13〜14日に各団体の結果発表・よくある質問・試験案内を確認した値です。合格率は回ごとに変わります。最新の値は各団体の公式ページでご確認ください。
いちばん低いのはAIエージェント・ストラテジストの39.8%です。2026年に始まった新しい試験で、受験料が14,800円(税込)と高く、申し込んだ人の43.5%が課長・マネージャー以上でした。準備してから受ける人が多いはずの条件でこの数字なので、やさしい試験ではありません。
ただしこの39.8%は第1回だけの数字です。回を重ねた試験の合格率と同じ重さで比べるのは早すぎます。第2回の結果は2026年11月25日に通知される予定なので、そこで水準が見えてきます。
新しい試験の合格率が低く出やすいのには、理由があります。過去問や受験記が出回っていないので、受ける側が傾向をつかめません。回を重ねるほど上がっていくことが多いので、初回の数字はそのまま難易度と読まないほうがいいです。受けるかどうかの判断は、第2回以降の数字が出てからでも遅くありません。試験そのものの中身はAIエージェントの資格とは?で扱っています。
ひとつ前の回も見ておくと、数字の安定ぶんが分かります。G検定は第3回が82.40%、生成AIパスポートは8月試験が81.21%、DS検定は第12回が約42%でした。どの試験も、回によって大きくはぶれていません。
合格率を出す試験、合格基準を出す試験
表を見ると、出している数字の種類がきれいに分かれています。
ちなみに生成AIパスポートは、基準点は開示しない一方で、「試験ごとに全受験者の得点を集計、分析した結果が合否通知メールに記載されます」と書いています。受けたあとには、自分の位置が分かる仕組みです。その通知がいつ届くかは生成AIパスポートの合格発表にまとめています。
合格率が高い=簡単、ではありません
G検定は直近で約77%、生成AIパスポートは約81%。数字だけ見ると「ほとんど受かる試験」に見えます。一方でDS検定は約49%で、半分近くが落ちています。
品質の仕事でよく言うのですが、割合は「分母が誰か」で意味が変わります。合格率も同じです。
合格率はその試験を受けに来た人のうち、何割が受かったかです。受けに来る人の顔ぶれは試験ごとに違います。会社の指示で準備してから受ける人が多い試験なら、合格率は高く出ます。逆に、力試しで受ける人が多ければ低く出る。合格率は試験そのものの難しさというより、「受けた人との相対」だと読んだほうが安全です。
ですから、合格率80%の試験でも準備なしで受ければ落ちます。生成AIパスポートの数字の読み方は生成AIパスポートの難易度で詳しく扱っています。
合格率が分からない試験は、合格基準で見積もる
AI活用アドバイザーと生成AIアドバイザーは合格率を出していません。そのかわり何割取れば受かるかが書いてあるので、目標点を立てやすい試験です。
とくにAI活用アドバイザーは配点まで公開されています。2択48問が1点ずつ、4択52問が2点ずつで、合計152点。合格は107点以上です。
4択52問をすべて正解しても104点で、合格点の107点に3点届きません。つまり2択でも最低3問は取る必要があります。とはいえ配点の7割近くは4択にあるので、対策の重心は4択に置くのが筋です。
生成AIアドバイザーは正答率70%以上が基準ですが、公式に「問題の難易度により調整し、正答率70%以下でも合格とする場合があります」と書かれています。70%は目標にはなるが、確約ではない、という読み方になります。
2つの試験の中身はAI活用アドバイザー認定試験とは?と生成AIアドバイザー認定試験とは?にまとめています。
両方分かるDS検定は、目標点がいちばん立てやすい
DS検定は合格率が約49%で、合格ラインの目安が正答率約76%です。100問の試験なので、約76問が目安。落とせるのは24問ほどです。
合格率が低めで、しかも合格ラインが8割近い。数字がそろって出ているぶん、「どこまで仕上げればいいか」がいちばん具体的に分かる試験でもあります。試験の中身はDS検定は文系でも受かる?で扱っています。
注意点
合格率より「何のために取るか」で選びたい方はAIの資格はどれを取るべき?へ。G検定の結果発表の流れはG検定の合格発表はいつ?にまとめています。
よくある質問
QG検定の合格率はどれくらいですか?▼
日本ディープラーニング協会の発表では、2026年第5回が14,908名受験・11,475名合格で、計算すると約77%です。第4回は83.08%(9,241名受験・7,677名合格)、第3回は82.40%(8,305名受験・6,843名合格)でした。第5回は受験者が1万5千人近くまで増え、合格率は下がっています。なお第5回の告知には受験者数と合格者数だけが載っていて、合格率そのものの記載はありませんでした。一方で、合格ラインや得点は開示していないとよくある質問に書かれています。
Q生成AIパスポートの合格率はどれくらいですか?▼
生成AI活用普及協会の発表では、2026年8月試験が81.21%(32,877名受験・26,699名合格)、6月試験が79.90%、4月試験が79.35%です。直近4回はいずれも78%台から81%台で、回による振れは小さめです。合格の基準点や採点の詳細は開示していないと、よくある質問に書かれています。
QAI活用アドバイザーの合格率は公表されていますか?▼
公表されていません。そのかわり合格基準が公開されていて、「70%(107点)以上の得点で合格」とされています。配点は2択48問が1点ずつ、4択52問が2点ずつの合計152点です。4択をすべて正解しても104点なので、2択でも最低3問は取る必要があります。
Q生成AIアドバイザーの合格率は公表されていますか?▼
公表されていません。合格基準は「正答率70%以上」と公開されていますが、「問題の難易度により調整し、正答率70%以下でも合格とする場合があります」とも書かれています。70%は目標にはなりますが、確約ではありません。
Q合格率が高い試験は簡単だと考えていいですか?▼
そうとは限りません。合格率は、その試験を受けた人のうち何割が受かったかを表す数字で、受けに来る人の顔ぶれは試験ごとに違います。準備してから受ける人が多い試験は合格率が高く出やすいので、合格率80%の試験でも準備なしで受ければ落ちます。
